【見仏入門】No.9 東京都・高幡不動尊(高幡山金剛寺)の仏像/木造不動明王及び二童子像・大日如来坐像など


古い仏像は京都や奈良に行ってみるもの?いやいや、東京でも平安時代より昔にさかのぼる仏像もたくさんあります。

今回ご紹介させていただく仏像は新宿から30分で行けて、しかもいつでも拝観可能!さらにただ古いだけでなく、ものすごく迫力があって、京都や奈良にも負けないパワーをもらえる仏像。そんな仏さまがいらっしゃる高幡不動をご紹介したいと思います。

高幡不動金剛寺はこんなお寺

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関東三大不動の一つと言われる高幡山金剛寺(たかはたさん・こんごうじ)は、東京の日野市にあり、人々から親しみをこめて「高幡不動尊」「お不動さん」と呼ばれています。

また幕末好きの人には、あの新選組の副長、土方歳三の位牌が納められている聖地としても有名です。

敷地はとても広く、山林まで合わせると3万坪もあり、四国八十八ヶ所を真似たハイキングコースまであります。

高幡不動尊では1年を通していろいろなイベントが行われていますが、特に毎年6月に開催される「あじさい祭」は、皆さんもどこかで聞いたことがありませんか?

およそ200種類のあじさいが、合わせて7500株も咲き誇る姿は圧巻です。

ちなみに、あじさい祭期間限定販売のお守りもあるので、お守り好きな人は要チェックです!

 

その他にも月に一度開催される骨董市である「ござれ市」、5月の「新選組まつり」など様々なイベントがあり、また境内にも見所がたくさんあるので、一年中訪れる人が絶えません。

 

そんな高幡不動尊の奥院には、国の重要文化財でもある不動明王像がまつられています。

高幡不動金剛寺へのアクセス

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最寄りの駅は2つあり、京王線高幡不動駅から徒歩3分、多摩都市モノレール高幡不動駅から徒歩5分と近く、便利な場所にあります。

新宿から行くと、京王線新宿駅から高尾山口(たかおさんぐち)や京王八王子方面の特急に乗って約30分で到着します。

参道にある商店街では、めずらしい「開運蕎麦」や、「高幡まんじゅう」などの名産を売るお店があるので、参拝に疲れたらこちらで一休みもおすすめ!

 

高幡不動金剛寺の歴史

高幡不動尊は、1100年の昔ー平安時代のはじめ頃、当時の清和天皇の命令で、慈覚大師円仁(じかくだいし えんにん)というお坊さんが山の中に不動堂を建て、不動明王を安置したことにより始まりました。古文書によると、奈良時代からあるとも言われています。

 

高幡不動尊はこれまで2回、大きな災害を乗り越えてきました。

 

最初は、1335年ー南北朝時代ーの夏に大嵐が吹き、大木が倒れてお堂と明王像はともに下敷きになり、壊れてしまいました。

その後、儀海(ぎかい)というお坊さんが7年という長い年月をかけて、当初山の中にあったお堂を、嵐にあっても安全な現在の場所に移しました。

そのお堂が、現在の「不動堂」です。

約700年も昔に作られたこの建物は、現在、東京都最古の文化財建造物にもなっています。

2回目の災害は大火事によるものでした。

江戸時代ー1779年ーに「安永八年の大火」により、敷地内の多くの建物が燃えてしまいました。

失われた建物の再建は色々な事情によりなかなか進みませんでしたが、その後、代々の住職が力を尽くしてきたことで徐々に建物の再建がすすみ、特に昭和30年代(1955年~)以降の再建はめざましく、今では昔の大寺院の時代を越えるかというほどの規模のお寺になったのです。

高幡不動尊の仏像の詳細

現在、国の重要文化財である不動明王像は、高幡不動尊の奥院にまつられています。

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高さは3メートル近く、重さはなんと約1トンもあります。

寄木造り(よせぎづくり)という、パーツごとに分けて作る方法で制作されていて、顔と体はヒノキで、ひざの部分はカヤで出来ています。

 

少し前までは鎌倉時代につくられたと思われていましたが、のちの調査で、鎌倉時代よりはもう少し昔の、平安時代の終わり頃の作ということがわかりました。

 

不動明王像の左右には、家来である2つの童子像(こちらも木造)がひかえています。

向かって右が矜羯羅童子(こんがら・どうじ)左が制多迦童子(せいたか・どうじ)という名前です。

 

矜羯羅童子は高さが191センチメートルあり、制多迦童子は高さが230センチメートルもあります。不動明王が大きな仏像は全国にもいくつかありますが、この不動明王の脇仏にあたる2人の童子像がこんなに大きいと言うのは大変珍しいです。

このちなみに二童子像の名前は、サンスクリット語で「従者」という意味。

名前の通り、二人の童子は不動明王をサポートする家来なのですが、二人の性格がそれぞれちゃんと設定されています。

 

矜羯羅童子(こんがら・どうじ)はやさしく理知的で、一途に不動明王様にお仕えするイメージ、制多迦童子(せいたか・どうじ)はちょっとやんちゃなわんぱく坊主といったイメージです。

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またこの不動明王像は、昔「汗かき不動」と呼ばれていました。

どうしてそう呼ばれたのでしょうか?

 

大嵐でお堂が壊れてしまった後、今の場所に移した際に修理をしました。

 

その時、像の表面の漆(うるし)も塗り替えたのですが、その漆を塗ったところが光にあたるとつやつやと反射して、まるで汗をかいているように見えたのです。

 

高幡不動尊に戦勝祈願に来た当時の武将がその様子を見て、「不動明王様が汗をかいて願いを聞き届けてくださる」と周りに話したことが広まって、「汗かき不動尊」と呼ばれるようになったと伝えられています。

 

全国的にも古い丈六の不動三尊像は珍しく、これだけ古く優れた作例はこの高幡不動の他には岡山県にある勇山寺、脇の二童子はおりませんが京都の同聚院、宮城県の大徳寺の不動明王が思い当たるところです。それだけ全国にも数体しかない貴重な仏像が、新宿からわずか30分のところで拝観できるというのは東京に住んでいる方々にとっては大変ラッキーです!

 

この不動明王は高幡不動の本堂の裏にある奥院に祀られており、外からは無料で拝観することができますが、私としてはぜひ不動明王の足元まで行って間近で拝観可能な奥院の中での参拝することをお勧めします(別途200円必要)。

 

奥院の中には仏像ファンなら必見の日野市の市指定文化財になっている平安時代中期(10世紀)に遡る大日如来坐像も拝観することが可能です。こちらは像高が83センチメートルあり木の素地が現れた見事な像です。

 

また私は特にこの高幡不動がオススメなポイントとしては仏像もさることながら夜の五重塔のライトアップが大変きれいな点です。ちょうちんが五重塔に無数に掲げられとても幻想的な雰囲気を醸し出します。昼の姿だけではなくぜひ夜の高幡不動も参拝なさってください!

歴史あるお寺や仏像は、京都や奈良に行かないと見られない訳では有りません。毎日会社に通っている東京にだって沢山あるんですよね。

さぁ今度の週末は東京のお寺や仏像をいつもと違った角度で眺めてみて、近場でいつもと違った休日を♫

高幡不動尊・金剛寺の御朱印

 

高幡不動尊・金剛寺の拝観料金、時間、宗派、電話など

正式名称

高幡山明王院金剛寺

宗派

真言宗智山派

住所

東京都日野市高幡733

電話

042-591-0032

拝観時間・料金

9:00~16:00

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