2018年年末仏像訪問 三重県鈴鹿市 妙福寺/大日如来坐像・大日如来坐像


年末に友人たちと鈴鹿市にある妙福寺さんを訪ねた。 前回訪問した時はご住職がおらず、お寺の方も誰もいなかったのにもかかわらず「どうぞ勝手に見ていって下さい」とおっしゃっていただき若干どきまぎしながらも仏像を拝観させていただいたことが思い起こされる。

 

今回は友人たちと三重県の白子駅に朝集合し、そこから車で向かった。

友人のうちの一人はすぐ隣の自治会の出身で「ここよく前通っていたとこや~!」って驚いていた。友達たちもこの自治会に多くいるんだそう。

 

この場所は徳居町(とくすいちょう)というなかなか読みづらい地区名。その徳居町の公民館に車をとめて歩いてお寺へ向かう。細い路地を進むと森のほうに瓦屋根が見えた。お寺の前には教育委員会による文化財の看板がかかげられていてその前にある階段を登ってお堂のなかに入っていく。

 

 

本堂の中央には非常に大きな大日如来が祀られている。中央の厨子には扉が閉まっていたが薬師如来2体が収められているそうで毎年8月のお盆周辺にご開帳をしているのだという。大日如来坐像の脇には同じく国の重要文化財指定になっている釈迦如来坐像と文化財指定にはなっていないがこれまた大変古そうな雰囲気を放つ聖観音坐像が祀られている。よくこんな古く大きな仏像がゴロゴロと祀られているなぁと改めて思う。

 

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大日如来坐像は ほぼ同じような造形をしているので 同じ仏師の作であることが想像されるが金剛界の大日如来が2体いるというのはとても珍しいなと思う。同じ三重県の菰野町にある竹成大日堂では 室町時代のすっきりとしたお顔の大日如来坐像が祀られているが、こちらは金剛界と胎蔵界のセット。

ご住職にどのような来歴があるのか尋ねてみたところ住職としてもはっきりとはよく分かっていなかったが昔、京都法勝寺に塔の各方角をそれぞれ守る四面大日如来というものがあったようで、そちらからこの場所にうつされたという説が近年では言われているそうだ。

 

 

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ご住職が暖色のライトを持ってくださると、その仏像たちの表情が 暗がりにはっきりと浮かび上がった。

木造釈迦如来坐像

木造釈迦如来坐像は高さ109cmヒノキの寄木造で、平安時代後期の作。頭の螺髪、肉髻、白毫は水晶。当時の漆箔などは全て剥落している。大日如来やその他の仏像とともに天正の兵乱により徳性院からうつされたと伝わっている。

 

木造大日如来坐像

木造大日如来坐像は仏像の高さ148cm、ヒノキ材の寄木造で平安時代後期の作と見られている。左側にある大日如来と作風がほぼ同じではあるけれども、手の形など細部の相違は仏師が異なるのではないかというように推察されている。

 

木造大日如来坐像

右側にある大日如来とほぼ同じサイズの大日如来坐像仏像の高さは151cmヒノキの寄木造り。平安後期の彫刻らしい穏やかな作風を感じさせてくれる。足の部分は横の材質で作られた寄木造であり肩肘手首で別の材でつなぎ合わせている。

 

なんでこんな場所にこんなにも大きな仏像たちがいらっしゃるのだろう。と、思ったがひっそりとした空間に急に若者たちが10人も登場してきて、仏さんたちもきっと不思議に思い、驚いていただろう。

 

妙福寺さんのご住職は我々、外部からの客にもおもてなしを手厚くしてくださり 本当に気持ちよく拝観させていただくことができた。

 

この地域に住んでいた友達もまさか自分が住んでいた地域にここまで立派な仏像があったのかという驚きと喜びの表情を見せていて、個人的にも今回訪問してとても良かったなと感じている。

 

この後、関の宿場町を抜け国道1号線に乗り甲賀地方にあるとある寺を訪ねた。

※ 仏像の管理の都合により お寺の名前は伏せさせていただきます。

 

曹洞宗の禅寺到着するとかやぶきの山門は少し雪をかぶっていた。この辺りは甲賀地方の中でも ずっと平野部が広がっており、 古い民家が何件か並ぶ。その一角にあるお寺である。

 

お寺のすぐ隣には神社がありまたすぐお寺の東側には野洲川が流れている。ご住職の案内により本堂の中央にほぼ等身大の170cmほどの十一面観音立像が祀られる。脇侍には毘沙門天と不動明王ということでおそらくもともとは天台宗のお寺であったことが想像される。

 

十一面観音は平安時代中期から後期頃の作と考えられ、目鼻立ちの彫りが深く、口をややきつく結んでいる。顔は柔和な顔をしているが表情自体は威厳を感じ、厳しさと優しさが合わさったような雰囲気を放っていた。

 

お寺を出た後は 手打ちそば「玄鹿」さんへ。

 

この日は年末だったが訪問した時間がやや昼を過ぎていたため、我々しか客がいなかったので静かな時間の中でやや茶色がかった田舎そばを頂いた。のどごしがとても良く、また香りも素晴らしい。鴨のジューシーなつけ汁に蕎麦を浸して、この日お参りした仏像等を思い返しながら心と胃袋を年末モードにした。

妙福寺の拝観料金、時間、宗派、電話など

正式名称

薬王山医王殿妙福寺

宗派

高野山真言宗

住所

〒510-0264 三重県鈴鹿市徳居町2040

電話

059-372-1261

拝観時間・料金

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