見分けられるようになると、仏像以外のこともわかるようになる!
仏像の見分け方ができるようになると、この仏像はどんな役目があるのだろうか、そのお寺はどんな理念をもっているのか、昔のひとびとはどういう気持ちでその仏像にお参りしていたんだろう、とかがわかるようになってきます。
阿弥陀如来→極楽浄土に行きたい人が作ったんだなぁ~
釈迦如来→ホトケさまの教えを伝えていきたい人が作ったんだなぁ~
仁王像→お寺のガードマンとして、守備を堅めたかったんだなぁ~
とっておきの見分け方!
もしお寺で仏像にであって「これはどのランクの仏像だろう?」と悩んだとき、とっておきの見分け方をお伝えします。下記の見分け方でランク分けしていただければ、60%くらいは当たると思います。

如来(にょらい) ⇒ 頭がパンチパーマ
菩薩(ぼさつ) ⇒ アクセサリーをたくさん付けている、着ているものがハデ
明王(みょうおう) ⇒ 炎をまとって剣を持つ、顔がめちゃくちゃ怒っている
天(てん) ⇒ 仏像界のなかで女性の仏像がいるのは天部の仏像のみなので、あきらかに女性の仏像がいたら基本的には天部の仏像。男だったら甲冑(かっちゅう)というヨロイを付けている仏像が多い。
これでどのランクの仏像なのかを大きくランク分けをして、指でまるを作っていたら→阿弥陀如来(あみだにょらい)、手に薬つぼを持っていたら薬師如来(やくしにょらい)などというように各仏像のとくちょうを見ていくと、仏像を見分けやすくなっていきます。
と、いっても例外なことも多い。。
ただしこれはあくまでもおおまかな見分け方なので、中にはイレギュラーな仏像もいます。たとえば、顔は怒っていないけど、明王のランクに位置している「孔雀明王(くじゃくみょうおう)」や、宝冠(きれいなカンムリ)を付けて、豪華(ごうか)な衣装をきているけど、如来ランクの「大日如来(だいにちにょらい)」などはイレギュラーな仏像です。
また菩薩(ぼさつ)ランクの仏像は、日本では女性的な表情で表現されることが多いため、天部の仏像なんじゃ?って思ってしまう人も、多いかもしれません。ほかにも天部のなかにもお寺の門の両わきによくいる仁王(におう)などは、表情は怒っているので、明王って思ってしまうかもしれませんが天部にあたります。
このようにイレギュラーなこともたくさんあるので、見分け方については徐々になれていきましょう。
仏像が見分けられると仏像めぐりがとても楽しくなります。ぜひ自分の好みの仏像を探してみてください。それぞれの仏像の特ちょうは、ひとつひとつの仏像のページでご紹介していきますね。