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必見!仏像展覧会レポート|特別展「最澄と天台宗のすべて」@東京国立博物館平成館

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ついに天台宗の超ビッグな展覧会が東京国立博物館にてスタートしました!

 

仏教界のスーパースターである伝教大師こと最澄さんの大遠忌1200年を記念ということで東京国立博物館を皮切りに、天台宗の至宝がこぞって全国を駆け巡り展示される
特別展「最澄と天台宗のすべて」が本日からスタートしました!

仏像リンクとしては特別な内覧会に参加させていただきまして感想をあくまで仏像ファン的な視点でレポートしたいと思います。

 

その前に天台宗って何?最澄って何?という方はぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

天台宗とは
【はじめての仏教:天台宗とは】最澄の教えやお経、葬儀などの特徴を解説! きょうは日本にあるたくさんの仏教宗派のうちのひとつ天台宗(てんだいしゅう)のお話。歴史で習ったことあるかも!って人、意外と多いかもしれ...

この記事は展覧会主催者の特別な許可を得て、展覧会内部を撮影させて頂いております。

まずは結論から、仏像リンク的な感想

展覧会の感想、まずは結論から!

 

んもぉ、これは絶対行くべき展覧会ですね!

 

どのぐらい行くべきかと言うと、遠方の方も仏像ファンであれば是非行くべき展覧会だと個人的には考えます!(もちろん新型ウイルスの注意は十分配慮しつつ)

 

今年2021年、訪問した仏像展の中では質・量・レア度ともに最上級クラスの展覧会だったと思います。

 

どれだけすごい展覧会だったについては順を追って紹介していきたいと思います。

 

展覧会の構成

 

展覧会の構成は↓のような感じです。

 

右下の入り口から入って、反時計回りにぐるりとまわります。

 

展覧会の構成は前半と後半に大きく分かれ、それぞれが3部ごとの構成になって合計6つのパートから構成されています。

 

仏像好きとしては最終パート「全国への広まり」にかなりの仏量が割かれていますので、前半の鑑賞で「なんだこれぐらいしかないのか」と嘆かないでください!

しっかり最終パートまで気持ちを持続させて最後にドバドバ噴出させちゃってください~!

 

ちなみに音声ガイドは市川猿之助さんが担当されています。

​​

 

仏像リンク的な見どころ

秘仏度の高い仏像が多い

 

なんてったって秘仏、秘仏、秘仏のオンパレード!

 

こんなにも秘仏出しちゃっていいのかなっていうぐらい、たくさんのレアな仏像たちで埋め尽くされていました。

レア度の高い仏像たちの一例

■京都 法界寺 平安時代 11世紀 薬師如来立像

→寺外初公開。

 

■滋賀 園城寺(三井寺) 平安時代 9世紀 智証大師(円珍)坐像 御骨大師

→以前5年くらい?!前に六本木の展覧会に来ていましたがそれ以来かな

 

■滋賀 伊崎寺 平安時代 10世紀 不動明王坐像

 

■東京 寬永寺 平安時代

〔薬師如来〕9~10世紀、〔日光菩薩、月光菩薩〕11~12世紀

 

■岐阜 願興寺(蟹薬師) 平安時代 12世紀 薬師如来坐像

 

■東京 深大寺 慈惠大師(良源)坐像 鎌倉時代 13~14世紀

 

■兵庫 福龍寺 十一面觀音菩薩立像

 

などなど…

 

そしてこの展覧会のフィナーレは怒涛の締めくくり!

 

なんといっても東京調布にある深大寺の50年秘仏、元三大師こと良源さんのお出まし!

ま、まさかの坐像なのに2m超えです。

しばらくこの仏像の前でぼーっとしていたけれども入ってくる人、入ってくる人、この良源さんの仏像の大きさとその身体や表情からみなぎるパワーに思わず「うわっ…!」と声をあげる人が相次いでいました。

 

これはこの仏像のためだけにこの展覧会に行ってもいいくらい。

一見の価値は大いにあります!

 

本来、深大寺の仏像といえば国宝の釈迦如来倚像が主役ではもちろんありますが、この展覧会に限っていえば、確実にこの元三大師像が主演男優賞だったな!

 

衣紋の美しい仏像が多い

 

この展覧会で思ったのは衣紋の美しい仏像がめちゃくちゃ多かった~!

 

自分的にこれを見てよ!って仏像は最後の最後に登場してくる岡山県の明王寺からやってきた聖観音菩薩立像.

 

過去2回ほどお寺でこの仏像を拝ませていただきましたが、いつみても仏像なのに艶美な表情と渦紋の複雑な造形美に心ひかれてしまいます。

 

お寺の方からは床が抜けるよ!と脅されてましたが、ここは博物館。安心して鑑賞できますね~

岡山 明王寺  聖觀音菩薩立像 平安時代 9世紀

 

ほかにも衣紋が素晴らしい仏像はまだまだ、滋賀県の南部から登場してきたこのお二人はファッションセンスがハイクラス。

 

永昌寺の地蔵菩薩さまは膝下まで裾上げして、パンツの重ね履き、内側チラ見せ、おしゃんてぃ。

 

善水寺の帝釈天さんは素材の異なる服を重ねておしゃんてぃ。

 

彼らのファッションセンスは渋谷・原宿とおり越して、表参道・青山レベル。

 

(左)滋賀 永昌寺 地藏菩薩立像平安時代 10世紀、(右)滋賀 善水寺 平安時代 10世紀 梵天·帝釈天立像

 

 

こんな感じで、仏像リンク的な楽しみ方をさせていただきました。

 

ぜひみなさまもご自身の楽しみ方でめぐってみてください!

 

自分もまた復習したうえで友人たちとまた行く予定です!

 

開催概要

 

伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」

 

会 期

2021年10月12日(火)~11月21日(日)

 

開催期間は約1ヶ月ということで開催期間は短いと言えます。

是非忘れないうちにスケジュールに訪問日程を押さえておきましょう!

 

会 場

東京国立博物館 平成館(上野公園)

開館時間・休館情報

9時30分~17時00分

休館日は月曜日です。

 

観覧料金、チケット

【前売日時指定券】

一般 2,100円

大学生 1,300円

高校生 900円

 

【当日券】

一般 2,200円

大学生 1,400円

高校生 1,000円

今回はコロナ対策として「ローチケ」、「アソビュー!」「美術展ナビチケットアプリ」などで事前の購入が必要となります。若干数の当日券はあるようですが、万が一売り切れてしまった場合、事前に予約をして購入した方が安心です。

購入・詳細についてはこちらで確認できます。

訪問前に…

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