仏像ブラ参り PR

仏像“ブラ参り”レポート<神奈川県大磯町・二宮町>

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4月のブラ参りは神奈川県の大磯町二宮町の仏像をめぐりました!

 

平塚駅に集合し、まずは恒例の自己紹介です。久しぶりに顔を合わせる仏像リンクのメンバーのみなさん!

わいわーい!

新型コロナウィルスの感染拡大がなかなか収まらず、昨年の11月に開催して以来、今回が5ヶ月ぶりとなりました!

午前の部は大磯町の仏像をめぐりました。

平塚駅からバスで移動し、最初に参拝したのは王福寺の薬師如来さまです。

 

実は王福寺は2019年10月にも企画をしていたのですが、その日はあいにくの雨。雨というか台風でした(笑)

大切な薬師如来さまを湿気に晒すわけにはいかないので、その日の拝観は中止になってしまいました。今回も天気予報が雨マークになったりしてヒヤヒヤしましたが、2日前に晴れマークに変わり、当日はカラッカラの晴天となりました!

 

王福寺の創建は奈良時代。行基菩薩によるものと伝わるほど由緒の古いお寺です。鎌倉時代には、北条政子が産気づいた際に源頼朝が鶴岡八幡宮と相模国27の寺社に神馬を奉納し、王福寺もその祈願所の一つとなりました。もとは現在地より500mほど先の山頂にありましたが、16世紀に火災に遭い、現在地に移されたそうです。

 

薬師如来さまは、平安時代後期に主流となった定朝にはじまる和様の仏像様式が確立される前の特徴を持っていることから、平安時代中期の作といわれており、神奈川県を代表する古仏です。

 

(パンフレットより)

 

薬師如来坐像

国指定重要文化財

カヤの一木づくり

彫眼

像高132.2cm

平安時代中期ごろの作

 

像高132.2cmの堂々とした薬師如来さま。特に膝が大きく張り出しており、より体格が大きく見えます。

頭部から体部を通じて一材で造られており、像底から頸部まで浅い内刳が施されているのみですから、見た目の通り重量のある仏さまです。

次に向かったのは、王福寺から歩いて5分ほどのところにある迎接院(こうじょういん)です。坂を上った高台にあり、見下ろせば牧場が見える喉かなところでした。

 

迎接院は、相模国新西国三十三観音霊場の第九番札所です。札所本尊の小さな十一面観音さまと、その背後にどんと構えるご本尊の阿弥陀如来さまを参拝しました。

 

丑年の2021年は、相模国新西国三十三観音が12年に一度ご開帳される年です。札所は、二宮町4ヶ寺、大磯町8ヶ寺、平塚市17ヶ寺、秦野市4ヶ寺。ご開帳期間は毎年4月の中旬ごろに5日間と短いのですが、頑張れば3日くらいで巡れるそうですよ!


阿弥陀如来坐像

大磯町指定文化財

江戸時代

像高 122.5cm

胎内には寛文13年、天和2年、元禄4年の古文書が納入されている。

江戸時代に作られた阿弥陀如来さまですが、鎌倉時代の仏さまのように写実的で、全体的に引き締まったイケメンでした。

 

午後は二宮駅に集合し、午後から参加のメンバーと合流!

 

バスで茶屋薬師堂へ向かいました。

茶屋薬師堂は、かつては川匂神社の本地仏だった大きな薬師如来さまがいらっしゃいます。現在は町内の方々が管理しており、毎月1日と12日には念仏講が行われているそうです。

相模二十一薬師霊場の第二番札所で、寅年の2022年にご開帳される予定です。ちなみに、1ヶ寺目に参拝した王福寺も札所になっています。

到着すると、二宮町の町長さんと念仏講の方々が待っていてくださいました。コロナ禍にもかかわらず、みなさんでお出迎えしてくださってとても嬉しかったです!

 

薬師如来さまは像高261.5cmの大仏サイズ。そんな巨大な薬師如来さまを至近距離で拝ませていただきました。

 

薬師如来坐像

二宮町指定文化財

江戸時代

像高261.5cm

寄木造

彫眼

内陣はとても狭く、気をつけないと薬師如来さまの衣に触れてしまいそうなくらいの距離。視界に収まりきれないほどの大迫力です。

 

 

 

持っている薬壷もビッグサイズ!

ここにはたくさんのご利益が納められているのでしょうね!

 

次に向かったのは等覚院です。

等覚院は、相模国新西国三十三観音霊場と相模二十一薬師霊場の札所になっています。

 

 

等覚院は別名「藤巻寺」と言われています。境内にある樹齢約400年の白藤が有名で、仁和寺の宮が関東に下向した際に立ち寄り、白藤を大変愛しみ「藤巻寺」と名付けたと伝わっています。

 

タイミング良く、ちょうどその白藤が満開でした!例年はちょうどGWあたりが見頃のようですが、今年は咲くのが早かったそうです。

 

 

到着すると、ボランティアガイドの方が少し説明してくださいました。等覚院は国府津の宝金剛寺の末寺で、ご本尊は本堂にいらっしゃる不動明王さまです。

 

札所のご本尊さまは十一面観音さまで、年代などの詳しいことはわかりませんが、とても上品で美しい十一面観音さまでした。

お堂の両脇には坂東、秩父、西国の札所本尊さまが終結した百観音がずらりとお祀りされていて圧巻です!


 

これで、予定していたお寺は無事参拝することができました!しかし、時間が少し早かったので、追加で川匂神社を参拝することにしました!

 

等覚院から歩いて20分くらいで到着。石段を上がると茅葺き屋根の随身門が見てきました。その左右にいらっしゃるのは木造随身倚像です。

 

平安時代後期の作で、神奈川県では現存最古の木造の随身像です。仏像彫刻には向かない広葉樹を用いて造られていることから、ご神木や霊木が使われたのではないかと推測されているそうです。

 


 

全体的に朽ちており、お顔の表情もよくわかりませんが、キリッとした守護神であることは分かります。こんなに古い時代の随身像が門にお祀りされているのもめずらしいと思います。戦乱や災害から逃れ、ずーっと現役で川匂神社を護衛していらっしゃるんですね!

 

今回も久しぶりの開催となってしまいましたが、王福寺のリベンジも果たせて、何より仏像好きの皆さんとまた一緒に巡れたことが嬉しかったです。

 

コロナ禍で大変な状況が続いていますが、1日でも早く何の不安もなく、みなさんで仏像に会いに行けることを願っています!緊急事態宣言も出てしまっているのですが、早くまたみなでまだ見ぬ仏像に会いにいきなたいなぁ。

ご覧のみなさんでも興味ありましたらぜひブラ参りに遊びに来てみてください~!

気になった方はこちらをご確認ください!

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