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【地方仏オフ会“寺ベル”で発見!】茨城の隠れた仏像たち

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皆さま、お待たせしました!あのワクワク感と共有の喜びが帰ってきました!
そう、私の大好きな仏像リンクの地方仏訪問オフ会が、3年ぶりに開催されました!パチパチ

今までの“地方仏を訪ねる”オフ会の名称を“寺ベル”とリニューアルして開催することにしました。“寺+travel=寺ベル”ですっ!

コロナウイルスの影響で、ずっと開催できなかった地方仏巡り。この長い3年という時間を思い起こすと、その間に我々はたくさんの辛い思いを我慢し、そして一緒に時を過ごす喜びをより一層深く理解できたような気がします。

この瞬間のために、我々は待ち続け、そしてついにその日が来ましたっ!

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茨城の隠れた仏を巡っていくよ~!

仏像オフ旅“寺ベル”のスタート!いざ出発!

東京駅で集まった40人以上のメンバーと「生きてる?」「また会えたね!」と笑いながら生存確認をする。そんな風に、久しぶりに集まった仏像リンクのメンバーさん達。しかし残念ながら、この再開の日は雨に見舞われました。でも、雨だからと言って我々の仏像を求めていく熱意が冷めることは決してありません!

雨を受け入れ、それを旅の風景の一部とし、雨など関係ない、そこに仏像があれば!って気持ちで進んでいきます。これこそが、仏像リンクのスピリットだと思ってます!

雨の中の常磐道を北進して最初の目的地である、茨城県かすみがうら市に到着いたしました。

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みんなの顔を久々に見れて嬉しかったなぁ〜

須賀神社(千手観音堂)|十一面千手観音立像

須賀神社(千手観音堂)の概要・歴史

千手観音堂は、昔は朝日山慈眼院千手寺というお寺で、石岡市の染谷地区にあるお寺、宝持寺の末寺のお寺でした。今の建物は、1702年にこの地域のリーダーだった本堂氏とその近くの人々がお金を寄付して、建て直したものでした。

千手寺は、祈りをささげるためのお寺で、檀家はいませんでした。以前は、お寺のお坊さんが道を挟んで向かい側にある須賀神社のお世話もしていました。しかし、時が経つとお寺は使われなくなって、須賀神社の代表の人がお寺の管理をするようになりました。

須賀神社(千手観音堂)の仏像(十一面千手観音立像)について

この像は、県指定の文化財・木造十一面千手観音菩薩立像です。千手観音菩薩の頭の上には11つの顔があり、これは人々のどんな願いも見逃さないということを表しています。そして、その千の手は、いろんな方法で人々を救おうとする意志を示しています。

この像は、元は朝日山千手寺慈眼院の本尊で、高さは189cmもあります。合掌した手や、お腹の病気を治すとされる宝鉢を持った手、それに加えて他に40の手が存在します。

顔はふっくらしていて、長い眉ときちんとした口元が特徴で、これらは鎌倉時代の表現方法が反映されています。現在は、この像は収蔵庫に移されているけれど、最初は隣にある千手観音堂にありました。

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これだけ凄いレベルの高い千手観音が関東にまだあったとは!

 

栗山宝蔵院(管理:中郷谷区)|木造阿弥陀如来立像

栗山宝蔵院(管理:中郷谷区)の概要・歴史

茨城県新治地区中郷谷の宝蔵院に​​関する具体的な歴史情報は限られており、他の県内のお寺と​​の関連性や詳細な歴史については不明な点が多いです。​​現在は地域の人々によって阿弥陀如来が大切に祀られています。

栗山宝蔵院の仏像(木造阿弥陀如来立像)について

新治地区中郷谷の宝蔵院にある阿弥陀如来は、ヒノキの木で作られ、背中の部分がくりぬかれています。像の高さは67cmで、台座が18.5cmの立った姿の像です。

頭の部分は丸く、髪の毛はくるくると彫り出されています。目を下向きにしているスタイルや、衣紋の模様が浅く作られていることから、平安時代後期のスタイルを引き継いでいる風貌ですが、作られた時期は鎌倉時代の初め頃と考えられています。

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今はひっそりとしているけど管理者の方によると昔からこの地にこのお堂はあったそうで、盆踊りなどが行われていたそうです

【今回の地方仏グルメ!】アジフライ定食+もつ煮

このお店の「アジフライ定食」は、このかすみがうら市でも評判の一品で今回はこちらの店をチョイスしました。アジフライはボリューム感たっぷりの一品。大判で肉厚のアジフライは、とても美味しく、団体での訪問でしたが熱々の状態でした。

その風味豊かな味わいでみんな大満足の雰囲気でした。雨模様のなか温かいお茶も提供していただきホッとした時間を過ごすことができました。

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これだけの人数を一気に作ったのに、ほくほくのアジフライで美味かった〜

法蔵寺|木造十一面観音菩薩像

法蔵寺の概要・歴史

深谷地区にある真言宗の法蔵寺は、かすみがうら市に位置しています。法蔵寺が初めて建てられたのは、室町時代の1406年で、朝賢法師という人が始めたと言われています。

法蔵寺の仏像(木造十一面観音菩薩像)について

お寺の本尊は、木造の十一面観音菩薩坐像で、高さは90cmです。ヒノキの木を使ったこの像は、寄木造りで制作されており、鎌倉時代の作とされています。その貴重さから、1969年には茨城県から県指定の重要文化財に指定されました。

頭と体部は前から後ろにつながっていて、両方の足も同じようにつながっています。頭部は、上部と側面の仏面だけが残っていて、他の部分は失われてしまっています。また、背面の光背や台座もありません。宝冠は大きくて太く彫られていて、顔には力強さがあります。四本の腕のつくりも大変素晴らしくと美しく感じます。

十一面観音で4本の腕⁉と聞くとちょっと不思議な気もしますが、日本全国にはたくさんの腕を持った十一面観音がいくつか存在しています。

下ではその一部をご紹介させていただきます。

①千葉県いすみ市・清水寺|十一面観音立像

・大きさが約101cmの観音さまの像です。
・ヒノキ作りの像です。
・頭部と体部は別々の材料から作られており、両腕と両足も別々の木から作られている。
・後ろの右手には杖を持ち、左手の前側は蓮の花を持っていたと思われます。
・表情はとても自然で、衣服の彫刻は深く、豪華な装飾が施されています。
・鎌倉時代中期の作

②千葉県一宮町・観明寺|十一面観音立像

・像は大きさが151cm
・1263年に作られたことが分かっている。
・作者は仏師の蓮上さんで、カヤの木を使って作られています。
・表面は錆地塗りで、体は金泥塗り、着衣部には漆箔がほどこしてある

③滋賀県大津市 盛安寺|十一面観音立像

・天智天皇の命令により作られた像
・平安時代の作
・像高約180cm
・一本目の手は合掌していて、左の二本目の手は杖を、右の二本目の手は蓮の花を持っています。
・顔立ちは丸くて優しく、とても落ち着く雰囲気を持っている

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なぜか千葉県に多い⁉

 

【仏像の種類:十一面観音の真実】ご利益や見逃せない厳選十一面観音十一面観音といえば、やっぱり気になるのはその頭についたお顔。頭の上に沢山の顔があって、いろんな表情をしているみたい。 後ろにもきち...

西蓮寺|木造薬師如来坐像

西蓮寺の概要・歴史

西蓮寺は、茨城県行方市に位置している天台宗のお寺です。このお寺の山の名前は尸羅度山(しらとさん)で、院号という院の名前は曼珠院(まんじゅいん)。本尊は薬師如来です。地元では、「常陸の高野山」と呼ばれていて、山門や相輪橖(そうりんとう)は国から重要文化財に指定されています。

木造の薬師如来坐像は茨城県から県指定の有形文化財に指定されています。 寺院の敷地は1万6000平方メートルもあり、1000年以上前からあるとされる大イチョウの木が2本、それに加えてサクラ、スギ、シイの大きな木々が生い茂っています。 西蓮寺の創建は782年、桓武天皇の命令によって、天台宗の僧で最澄の弟子だった最仙上人により行われました。それ以降、末寺が30余りもあり、この地域の天台宗の中心的な寺院となりました。また、鎌倉時代中期には、比叡山の無動寺から慶弁阿闍梨が来て、七堂伽藍を作り上げました。

西蓮寺の仏像(木造薬師如来坐像)について

薬師如来は、西蓮寺の本尊で、開祖の最仙上人が自分で彫ったと伝えられています。一つの木から彫りだして作られていて、平安時代後期の貞観年間に作られた、とても古いもので、茨城県で最も古い仏像の一つです。その高さは150cmです。

この仏像の特徴として、鼻の部分が張り出していて、眼と眉の部分が大きく彫られています。唇も厚くなっています。顔が大きく作られています。さらに、両腕もとても太く作られていて、どっしりとした安定感を感じさせます。

彫り方のスタイルは、平安時代前期の翻波式の名残をとどめています。彫りが深い部分には、当時使われていた白い粉(胡粉)がまだ残っています。

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特別に厨子(収蔵庫)の中に入らせてもらいましたが、こんな体験はなかなかないっ!

福泉寺|木造釈迦如来立像

福泉寺の概要・歴史

福泉寺は臨済宗妙心寺派のお寺です。この寺は、国道から下った窪地に位置することから「穴寺」とも呼ばれています。本堂の天井には、迫力のある竜の絵が描かれています。この絵は、江戸時代後期の有名な画家、谷文晁が描いたと言われています。この竜の絵には、面白い伝説があります。かつて、雨が降らず困っていた農民たちが、この竜の絵に水をかけて雨乞いをしたところ、実際に雨が降ったと言う話が伝えられています。

福泉寺の本尊は、ヒノキの木を使って作られた釈迦如来立像です。この立像は、鎌倉時代末期の作と推測されており、清涼寺式の典型的な像とされていて国の重要文化財に指定されています。 通常は収蔵庫に安置されているこの立像ですが、毎年4月8日だけは、一般の人々に公開されます。

福泉寺の仏像(木造釈迦如来立像)について

福泉寺の本尊、釈迦如来立像は、鎌倉時代の終わり頃に作られたとされています。作者は春日仏師が作ったとも言われています。この像は、等身大の165.5cmで、ヒノキの木を使って作られています。金箔や漆を使わず、木の自然な風合いを活かした仕上げが施されています。 特に特徴的なのは、清凉寺式釈迦如来と言われる異国風のスタイルが忠実に再現されていると感じさせます。例えば、頭髪は紐のように渦を巻いて刻まれ、その上には水晶でできた目と、眉間の装飾が施されています。

衣は薄く、肩からまとうスタイルで、その模様は同心円状に反復され、とても美しく心惹かれます。 また、この像は、金色の光背に囲まれています。この光背には、左右合わせて12体の仏が細かく彫り込まれています。

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お世辞抜きで日本で最上クラスのイケメン清凉寺式釈迦如来のひとつだと思ってます!
【見仏入門】No.27 京都・清凉寺(嵯峨釈迦堂)の仏像・見どころ/清凉寺式釈迦如来像、阿弥陀三尊像など清凉寺(せいりょうじ)は通称嵯峨釈迦堂(さがしゃかどう)と呼ばれる京都嵐山にある寺です。 仏像に興味のある方なら「清凉寺式(釈迦)仏像...

華徳院|如意輪観世音菩薩坐像

華徳院の概要・歴史

汲上山東福寺の守護仏として大切にされていました。しかし、明治18年(1885年)に大火事が起きて焼けてしまい、寺はなくなってしまいました。それからは、華徳院がこの像を守るようになりました。 この像は一つの木から作られており、黒い漆が塗られ、一部に色が付けられています。像の高さは87.6cmです。像は、右膝を立て、右肘を乗せ、拳を軽く握った姿勢で描かれています。 平成11年(1999年)に修理をしたときに、この像が十一世紀後半から十二世紀に作られたと考えられました。また、鎌倉時代の仁治3年(1242年)に、祐印という名前の仏師僧が観音像の底面に名前を彫ったことが分かっています。

華徳院の仏像(如意輪観世音菩薩坐像)について

「如意輪観世音菩薩坐像」、または「汲上観音」として知られるこの観音像は、かつて汲上山東福寺の守護仏でしたが、1885年の大火で東福寺が焼けてしまったため、現在は華徳院が管理しています。 江戸時代前期に仙台藩主の伊達秀宗(政宗の子)が、妻の安産を祈るためにこの観音像を信仰し始めたことから、観音像は安産と厄除けの祈願の対象として広く信仰されるようになりました。

 

観音像の起源については、海辺で見つけられ、この村の守護仏となったという伝説があります。観音像が特別に安産祈願の対象とされるようになったのは、その後のことです。 毎年2月14日と8月9日には、観音像の前で護摩が焚かれ、その間に女性たちは蝋燭に火をつけて祈ります。短い蝋燭を家に持ち帰り、燃え尽きるまでの間に安産が叶うと信じられています。特に2月の護摩の儀式は5日間行われます。

この如意輪観音は、榧の木から作られ、大きさは約88cmです。作られたのは806年頃とされていて、1241年に鎌倉時代の仏師が修復したと伝えられています。しかし、実際の制作は平安時代後期の作とされています。この像は1971年に茨城県の県指定の文化財に指定され、1998年から1999年にかけて修復されました。また、観音堂も新築されています。

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 普段は2月と8月に御開帳があるよ!

終わりに

この旅で私たちが経験した地方仏から感じた気持ちは、一言では言い尽くせないほど深い感動でした。それは我慢の3年間を過ごしてきて忘れていたなにかを取り戻したよう。

地方のお寺に鎮座する仏像たちに触れ、その深い歴史と地方仏の温かさに胸を打たれる。そして何より、仏像リンクのメンバーと共有したその感動や一緒に仏像について語り合う時間は、まさに心が躍る瞬間で、日々の生活では味わうことができない貴重な体験でした。

大雨も降っていましたが、それさえもまたこの旅の一部。心地よい疲れをまとって、ほっこりとした心地よさを感じていると、東京スカイツリーが見えました。

私たちの日常が再び始まります。でも、この特別な時間と日常の間を行き来することが、私たちの生活に更なる鮮やかな色彩を与えてくれている気がしました。

みなさん、一緒に新しい世界を見つけて、日常をもっと豊かにする旅を続けましょう!次回のオフ会もお楽しみに!これからも仏像コミュニティが、皆さんの人生にさらなる色彩を添えてくれることを願ってこれからも地方の仏像の旅をつづけていきたいと思います。みなさまおつかれさまでした。

そして、素敵な仏像に出逢うきっかけをいただき茨城県のお寺さまや教育委員会のみなさまに本当にありがとうございました。

参加者されたメンバーの方々のつぶやき

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【地方仏めぐりおすすめの書籍】

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【各エリアのおすすめ仏像本】

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■関東エリア

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■関西エリア

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