【ブラ参りレポート】神奈川・鎌倉の仏像(成就院虚空蔵堂・教恩寺・浄光明寺・薬王寺)


あけましておめでとうございます★

2020年も仏像が好きでつながる仏像コミュニティ「仏像リンク」をどーぞよろしくお願いいたします!2020年はオリンピックイヤーということで世界から日本が注目をあびる年。もしかしたら仏像も脚光を浴びる1年になるかもしれませんね。

さて先日、ことし一発目の初心者見仏会「仏像ブラ参り」を開催して参りました。

今回は先日開催いたしました仏像ブラ参り2020年1月度のレポートです。

 

2020年最初のブラ参りは“鎌倉の秘仏”からスタート!なんと今回は最多の参加人数でした!

今回は仏像リンクのLINE@の告知だけであっという間に満席となってしまいました…(びっくり)!

寒い冬も吹き飛ばす賑やかなオフ会となりました~!

 

 

朝9時半に極楽寺駅間に集合!恒例の自己紹介タイムでは、年末年始に拝観した仏像や今年会いに行く仏像の話で盛り上がりました。

今年は子年のご開帳が多くあり、仏像好きにとっては忙しい1年になりそうですね!

自己紹介を終え和やかな雰囲気で、成就院虚空蔵堂へ向かいます。極楽寺と由比ヶ浜方面を繋ぐ極楽寺坂切り通しをゾロゾロと歩き5分ほどで到着。

 

成就院虚空蔵堂は、正式には明鏡山円満院星井寺というお寺です。

お寺の石段の麓には鎌倉十井に数えられる星の井という井戸があり、その井戸と虚空蔵菩薩さまの伝説があります。

聖武天皇の時代、行基が全国行脚の途中で「虚空蔵求聞持法」を修したとき、井戸の中に3つの明星が輝き七夜も付近を照らしたそうです。井戸の中には黒く輝く石があり、行基はそれを虚空蔵菩薩さまの化身と思いつきました。そして、聖武天皇の命により虚空蔵菩薩の像を彫ってこのお堂にお祀りしました。

 

 

鎌倉時代には源頼朝が深く信仰し、35年に1度しかご開帳されない秘仏とされていたそうです。

現在では毎年1月13日にご開帳され、地元の方々が大勢集まり法要に参列しています。

御前立の像は、源頼朝が運慶に造らせた(?)と伝わる像で、ご本尊さまよりも大きく顔つきもしっかりとしたお姿です。一方、ご本尊さまはお前立の像に比べると衣文の彫りや装飾がシンプルで穏やかな印象を受けます。記憶力アップ!!のご利益を授かろうと、心を込めてお参りさせていただきました!

 

次は大町の教恩寺へ向かう予定でしたが・・・

ちょっとその前に寄り道をして、近くの成就院へ!

成就院は極楽寺坂切り通しの高台にある鎌倉随一の絶景スポット。

この日は晴天の見仏日和♪ 由比ヶ浜の向こうの材木座海岸までよーく見えました。

 

 

ご本尊の不動明王さまは縁結びの仏さまで、恋愛成就のご利益があるそうてす。

境内にいらっしゃるご本尊さまの分身の不動明王さまをスマホの待ち受けにすると、恋愛運がアップするとか!?

 

寄り道はまだまだ終わりません!

極楽寺駅に戻る前に・・・江ノ電唯一のトンネルである「極楽洞」のすぐ近くにある導地蔵堂に立寄りました。お堂の中には、鎌倉二十四地蔵尊霊場の本尊である地蔵菩薩さまがいらっしゃいます。かつて、このお地蔵さまがこんなに大勢の人に覗かれたことがあったでしょうか?みんなでお地蔵さまのお姿が良く見えるベストポジションを探しました(笑)

 

ようやく江ノ電に乗り、和田塚駅で下車します。今度は、JR横須賀線踏切の手前にある辻の薬師堂に来てしまいました~!

元はこの地にあった長善寺の薬師堂でしたが、長善寺が廃寺になりこの薬師堂だけが残っているそうです。長善寺はもともとは名越御嶽にあり、その前身は現在の鎌倉宮のある地にあった東光寺というお寺であったといわれています。

小さなお堂の中を覗いてみると…中には薬師三尊像と十二神将像が安置されていました。堂内にあるお像はレプリカで、本物は鎌倉国宝館にいらっしゃいます。薬師如来さまは平安時代、十二神将のうち8体は鎌倉時代の作です。十二神将は覚園寺の前身である「大蔵薬師堂」に祀られていた運慶作の十二神将の模刻であると考えられています。

鎌倉国宝館特別展「薬師如来と十二神将」チラシより

 

次に向かったのは近くの上行寺です。北条政子が源頼朝のおできを治そうとお参りしたのが始まりといわれています。

「瘡守稲荷」「身代鬼子母神」「癌封じ」などの看板が掲げられた外観はとても怪しい雰囲気なのですが、上行寺は癌封じのお寺として有名で、全国から毎日のように参拝者がいらっしゃるようです。

お堂の中には沢山の千羽鶴が天井にかけてあります。向かって左側に鬼子母神さまが祀られており、右側にはお稲荷さんがいらっしゃいます。その他、千手観音さまなどもいらっしゃいました。以前参拝した時は、思いのほか居心地がよくて長居してしまった記憶があります。

 

さて、4ヶ寺に渡る寄り道を終え、いよいよ本来の目的地である教恩寺へ向かいます!!

教恩寺には、東大寺や興福寺などの南都焼き討ちで有名な平重衡ゆかりの阿弥陀如来さまがいらっしゃいます。源頼朝が平家一族の供養のために阿弥陀如来さまを重衡に贈ったといわれています。鎌倉三十三観音霊場第十二番札所にもなっているので、巡礼者が多く訪れるお寺ですが、普段は本堂の扉が閉ざされており中へ入ることはできません。

 

 

今回は特別に内陣まで上げていただき、目の前で拝観させていただきました。煌びやかな天蓋に包まれたとても美しい阿弥陀三尊さまでした。

木造阿弥陀如来及び両脇侍像

神奈川県指定文化財

鎌倉時代前期の作

寄木造

玉眼

像高 阿弥陀如来:約1m

阿弥陀如来さまは約1mほどのお像ですが、凛とした顔つきで堂々とした印象を受けます。観音菩薩さまは蓮台を捧げ、勢至菩薩さまは静かに合掌をされています。膝を少し曲げて中央に寄り添うような立ち姿が可愛らしい菩薩さまです。私は約10年振りに参拝しましたが、今回もお寺の方がとても親切にご対応してくださり気持ちの良い参拝ができました。

 

ランチは江ノ電の線路沿いにあるAWkitchen GARDENでパスタを食べました。テラス席で優雅にランチ。前菜のカルパッチョも美味しかった〜。

 

午後の部は午前中ちょうど同じくらいの人数でスタート!鎌倉駅東口の時計台に集合し、すぐに浄光明寺へ向かいました。

浄光明寺の境内で自己紹介タイム!

ちょうど1年前の1月のブラ参りで東慶寺の水月観音さまを拝観しました。その時にはじめてブラ参りに参加して、そこから本格的に仏像にハマった!という人がけっこう多いようです。鎌倉の仏像をもっと知りたいという人や宋風の仏像に興味津々という人もいました。

浄光明寺は真言宗泉涌寺派に属するお寺で、山門をくぐってすぐのとろに石仏バージョンの楊貴妃像がいらっしゃいます。北条長時が1251年に創建し、北条氏や足利氏とゆかりが深く足利尊氏が後醍醐天皇に挙兵の前に浄光明寺に籠もっていたといわれています。

石段を上って正面にあるお堂には、釈迦如来(現在)、阿弥陀如来(過去)、弥勒如来(未来)の三世仏がいらっしゃいます。三世に渡り守護してくださる仏さまです。

 

そして、お隣の収蔵庫にいらっしゃるのは国指定重要文化財の阿弥陀三尊像です。

阿弥陀三尊像

国指定重要文化財

鎌倉時代後期の作

阿弥陀如来像の胎内文書から、1299年に北条久時の発願によって造立されたことが判明。

像高 阿弥陀如来像:約140cm 脇侍像:約1m

寄木造

玉眼

立派な阿弥陀三尊像に一同大興奮!!

こんなに大きな阿弥陀三尊像が鎌倉にいるなんて知らなかった!という人や、2011年に東京国立博物館で開催された「法然と親鸞 ゆかりの名宝」展に出陳されていたときに一目惚れした!という人など、この阿弥陀三尊さまのファンは多い様子。

 

鎌倉地方特有の“土紋装飾”は、土や漆を片抜きして模様つけた様式で、7体しか現存していないそうですが、その中の一体が浄光明寺の阿弥陀如来さまです。

真ん中にいらっしゃる阿弥陀如来さまは堂々たるお姿で、床から光背の頂上まで合わせると約4m。阿弥陀如来さまでありながら宝冠を被っておられます。この宝冠は江戸時代にかぶせたといわれているそうです。そして、印相は胸元に両手でOKのポーズの説法印。

阿弥陀如来さまの圧倒的な存在感に目を奪われがちですが、美しい両脇侍像も必見!中央に少し傾いて、片足を前に出すリラックスした姿勢をとるなんともアンニュイな美しさ!高く結上げた髻や袈裟を着るお姿は、宋の影響によるものといわれています。そして、中尊・脇侍ともネイルチップのように爪に別材を付けて長く伸ばしているのも特徴です。

奈良国立博物館 特別展「武家のみやこ鎌倉の仏像-迫真とエキゾチシズム」展図録より

久しぶりに浄光明寺の阿弥陀三尊さまにお会いしましたがやっぱり素敵です。素晴らしいです。これぞ鎌倉を代表する仏像…!というオーラがスゴイ!

いよいよラスト!この日、最後に参拝したのは、浄光明寺から歩いて5分ほどの薬王寺です。

 

薬王寺は日蓮宗のお寺ですが、元は梅領山夜光寺という真言宗のお寺だったそうです。1293年に日蓮聖人のお弟子さんにあたる日像聖人が改宗して日蓮宗のお寺になったといわれています。

 

お堂の中で一際存在感を放っておられるのは、等身大の日蓮聖人像。実物の法衣と袈裟を着ていらっしゃる裸形着装像です。なんと、裸になると乳首があるんだとか!口を開けて何かを訴えている様にも見えるお姿ですが、お堂に入って日蓮聖人のあまりの迫力に驚いてしまいました。こんなに大きな日蓮聖人像は珍しいのではないでしょうか?

 

第11代将軍徳川家斉の命によって造られたという日蓮聖人像ですが、背面の腰のあたりに穴があり、そこから将軍のお骨を納めていたという由緒あるお像です。

薬王寺ホームページより

日蓮聖人坐像

江戸時代

木造

像高93cm

 

そして、日蓮聖人の右隣には、白鳳時代に造られたと伝わる古様なお姿の聖観音さまがいらっしゃいます。とても穏やかなお姿です。

左隣には、馬頭観音さまがいらっしゃいます。江戸時代に寄進された客仏ですが、鎌倉では馬頭観音さまはめずらしいようです。

薬王寺ホームページより

 

馬頭観音坐像

室町時代

木造

像高88cm

なんと今回は7ヶ寺もブラ参りしました〜!

近くにお寺があると欲張って足を伸ばしてしまいますね。鎌倉にはまだまだ知られていないお寺がたくさんありますし、有名だけどなかなか個人では拝観できない仏像もあるので、今年も引き続き鎌倉ブラ参りを計画していきたいと思っています。

寒い中、大勢の方々にご参加いただきありがとうございました!2020年も仏像ブラ参りをよろしくお願いします!

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